105 その収入にも税金がかかる!?一時所得とは

2023年7月2日

「宝くじで高額な当選金を得た。」「馬券で高額配当が当たった。」「懸賞を応募したら多額の懸賞金や商品」が当たった。こういったケースで一時的に収入を得る人もいると思います。
では、これらの収入には、税金がかかるのか?本記事では、こういった本業以外の一時所得について記載をします。

●一時所得の対象や計算方法とは?

一時所得とは何か?どういったものがあり、計算方法はどのように行うのか?一時所得について解説をしていきます。

●一時所得の意義

一時所得とは、その名称通り、一時的臨時的に得た所得です。事業を営んでいる人や給与を得ている人は、毎月収入があります。これらは恒常的な所得です。
一方、一時所得は、その反対となります。懸賞金等、恒常的に得られないものが該当します。

●一時所得の対象となるもの

一時所得の対象となるものは、主に以下のものがあります。

・懸賞で得たもの(金銭以外も含む)
・馬券などの配当金
・保険の解約返戻金
・法人から贈与されたもの

懸賞で得たものは、懸賞金以外の自動車などの現物支給も所得となります。
現物で得たものは、時価の60%が収入となります。新品を現金化するためにすぐに売却をしたとしても、売価は60%程度になるということから、配慮されている率となります。

●一時所得の計算方法

一時所得の計算方法は、「収入 − 収入を得るために要した費用 − 特別控除50万円」です。
収入から控除ができる「収入を得るために要した費用」の解釈が重要です。
例えば、馬券を10レース、各10万円ずつ購入するとします。トータル購入金額は100万円となります。
当たったのは1レースのみですが、配当を100万円得たとします。
この場合、収入は100万円です。しかし、収入を得るために要した費用は、トータル支出した100万円ではなく、1レース分の10万円となります。
したがって、この場合の所得は、100万円 − 10万円 − 50万円 = 40万円となります。
しかしながら、馬券の配当をめぐっては、一時的ではなく継続的に購入していれば、雑所得となり、外れたレースの馬券も経費にできるという判決も出ていますので、合わせて覚えておくと良いと思います。

●非課税となるもの

一時所得で非課税となるもので有名なのは、宝くじの当選金です。宝くじには、totoなどのスポーツくじも含まれます。
また、個人から金銭等を贈与された場合も非課税となりますが、この場合、贈与税の対象になるので、注意が必要です。

●まとめ

本記事では、一時所得について、記載をしました。「課税対象になるとは思わなかったけど、50万円の特別控除があるので、結果、一時所得は0だった。」というケースが多くを占めます。
しかしながら、50万円以上の一時的な収入がある場合、確定申告等が必要な場合もありますので、正しい知識を身につけ、税に対する理解を深めていきましょう。