126 書類は電子データで保存すべき?電子帳簿保存法とは
2023年7月24日
電子帳簿保存法というものをご存じでしょうか?一定の要件を満たせば、書類を紙ではなく、電子データで保存できるというものです。
しかしながら、「そもそも電子帳簿保存法とは何か?」「紙で保存を続けることはできるのか?」などの疑問点があると思います。
本記事では、電子帳簿保存法について記載をいたします。
●電子帳簿保存法とは?
電子帳簿保存法とは、その名のとおり、決算書など保存義務がある書類を電子データで保存ができるというものです。保存方法は3つあります。詳細を説明していきます。
・①電子帳簿保存
保存方法の1つが①電子帳簿保存です。①電子帳簿保存とは、簡単に説明すると「会計ソフトで作成した帳簿(総勘定元帳や仕訳帳等)はデータのままで保存できる。」というものです。
総勘定元帳や仕訳帳は取引が増えていくと100ページや1000ページ以上になることも珍しくはありません。電子保存することにより、印刷や保管の手間を減らすことができます。
・②スキャナ保存
②スキャナ保存とは、受領した請求書等を紙ではなく、スマートフォンやスキャナで読み取り、データで保存することができるというものです。①電子帳簿保存は自社のパソコンで作成したものですが、②スキャナ保存は、取引先から受領するものです。
原則として、カラーで保存をしておくことになります。
・③電子データ保存
③電子データ保存は、取引情報のやりとりを電子データで行った場合、電子データで保存をしなければならないというものです。例えば、請求書をメール添付でもらい、原本は送付されていないケースやネット通販で購入し、領収書をPDFでダウンロードした場合等も該当します。
・任意適用と強制適用
電子データの保存方法は大きく3つに分かれることを説明しました。このうち、①電子帳簿保存と②スキャナ保存は、任意ですが、③電子データ保存は、強制適用となります。
さらに、令和5年12月31日までは、③電子データ保存に該当するケースであっても、印刷し、紙で保存という方法も認められましたが、令和6年1月1日からは、「相当な理由」がある場合を除き、③電子データ保存は、紙での保存が認められなくなります。
・データで保存するメリット
帳簿や請求書等をデータで保存するメリットは、なんといってもコストの削減です。紙の場合、印刷する紙代やプリンタ代、さらにはファイリングする事務用品、保存する場所の確保も必要です。
しかし、電子データの保存であれば、これらのコストは不要となります。そういった点では、メリットが大きいものとなります。
●まとめ
本記事では、電子帳簿保存法について、記載をしました。経理書類関連をなんとなくデータで保存していたというケースもあるかもしれませんが、しっかりと法整備がされています。
電子帳簿保存法を正しく理解し、電子データで書類等を保存することにより、コスト削減を取り組むこともできますので、ぜひ実践してみてください。